録画用HDDやレコーダーのデータが読めなくなった時は、まず電源を切り、通電・再起動・初期化(フォーマット)をやめるのが先です。メーカーも復旧業者も、自分で試すほど状態が悪くなる場合がある、と案内しています。大切な録画やデータを取り戻したい時は、症状を伝えて専門の復旧サービスに相談します。
この記事では、症状ごとの確認、やってはいけないこと、テレビ録画で気をつけたい点、復旧サービスの料金や診断の見方をまとめます。
(確認元:バッファロー「外付けハードディスク(HDD)を認識しない?そんな時はここに注意」「外付けHDDから変な音が?」「録画したテレビ番組が再生できない…録画用ハードディスクのトラブル対処法」「HDDからカチカチ、カタンカタンなどの大きな異音がします」のFAQ、アイ・オー・データ機器「HDDが認識しない原因と対処法は?」、デジタルデータリカバリー(デジタルデータソリューション)公式サイトの「DVD・BDレコーダーデータ復旧サービス」「外付けハードディスクデータ復旧サービス」「サービスの流れ」「料金」。確認日:2026年10月18日〜19日。サービス内容・料金は変わることがあります)
症状ごとに、まず確認すること
| 症状 | 資料に書かれている考えられる原因 | 先にやること |
|---|---|---|
| カチカチ・カタカタなどの異音がする | 経年劣化や衝撃で、内部の部品に物理的な障害が出ている可能性(デジタルデータリカバリー・バッファロー) | 電源を切り、ACアダプターを抜く。通電を続けない |
| 認識しない・動かない | 物理障害、論理障害(データ自体の破損)、電源やUSBケーブルの故障の3つに大きく分けられる(バッファロー) | 電源とケーブルの接続、USBハブを使っているなら外して直接つなぐ、ランプの点灯を確認する |
| 「フォーマットする必要があります」と出る | ファイルシステム(データを管理する領域)に異常がある可能性 | フォーマットを選ばない。実行するとデータが消える |
| 録画が途切れる・再生がとぎれとぎれ | そのまま使い続けると機器が壊れるおそれがある(デジタルデータリカバリー) | 早めに専門家に相談する |
電源とケーブルの確認は、バッファローが「実際に解決したお客様も多数いる」と書いている基本の手順です。ただし、異音がする場合は確認のために通電を続けず、電源を切ってください。
やってはいけないこと
- 電源の入り切りや再起動を繰り返す:バッファローは、通電で症状が悪化する場合が多いと説明しています
- 衝撃を与える・分解する:異音の原因を取り除くには分解が必要で、高度な知識と技術が要る、とされています
- フォーマットする:保存されていたデータがすべて消えます。「フォーマットしてください」と表示されても、大切なデータがあるなら実行しないよう案内されています
- データ復旧ソフトを使う:バッファローは、データ保全の観点からお勧めできないとしています。解決できなかった場合に、残っていたデータの上に新しいデータが書き込まれ、復旧できなくなる危険があるためです。アイ・オー・データ機器は、誤って削除した・軽度の論理障害なら自力で復旧できる可能性があるとしつつ、データを取り戻せるとはかぎらず、重度のトラブルや物理障害には向かない、と書いています。メーカーで見解が違うため、大切なデータなら、ソフトを使う前に復旧サービスへ相談する考え方もあります
- 先に修理に出す:バッファローは、保証期間内でも、保証はデータの保証ではないと説明し、同社の修理センターに送ると、検査の段階でハードディスクをフォーマットする(データは消える)と書いています。データの取り出しが最優先なら、修理の前に復旧サービスへ相談します
テレビ録画で気をつけたい点
デジタルデータリカバリーのレコーダーのページには、「テレビ番組録画の削除データは、対応が難しい場合がございます」という注記があります。消してしまった録画番組は、取り戻せないことがある、と考えておきます。
また、復旧したデータを録画番組としてそのまま再生できるかは、デジタルデータリカバリーの資料には書かれていませんでした(未確認)。録画の復旧を相談する時は、「再生できる形で戻るか」を最初に確かめてください。録画の保存や移動のルールは録画番組のダビングのルールで説明しています。
復旧サービスの料金と診断の見方
デジタルデータリカバリーの公式サイトには、次のことが書かれています。
- 相談と初期診断は無料。電話・メールとも24時間受け付けている
- レコーダーのページで、SONYやPanasonicをはじめ各種メーカーのレコーダーに対応するとしている。外付けHDD・HDD・パソコン・SSD・USBメモリ・SDカード・ビデオカメラ・スマートフォンなども対象機器に挙げている
- 料金は、総メモリ容量・故障箇所・難易度・工程数の4つの要素で決まるとしている。診断の結果に基づくプランを示し、成果報酬制のプランもある
- 症状によっては、復旧できたかどうかにかかわらず作業費がかかる場合があり、その場合は事前に状況が伝えられる、とされている
- 見積もりのあとに追加の作業費を請求しない方針で、復旧の度合いによっては見積もりから減額されることはあっても高くなることはない、と書かれている
- キャンセルした場合や作業費の支払いがなかった場合は、機器の返送費がかかる
復旧の実績として、同社は2025年9月の復旧件数割合92.6%(完全復旧52.0%、一部復旧40.6%、失敗7.4%)を公表しています。この数字の「一部復旧」は、お客様が指定したデータを1つでも取り戻せた場合を含みます。実績は同社の自己公表で、自分のHDDで同じ結果になるとは限りません。
相談する前に確認する項目
- 初期診断が無料の範囲(診断の方法、送る方法、期間)
- 見積もりに含まれるもの(部品代、納品用メディア、送料)と、含まれないもの
- 復旧できなかった時の費用(作業費がかかるのはどんな症状か)
- 録画番組の場合は、復旧したデータを再生できる形で受け取れるか
メーカーの復旧サービスもあります。バッファローは、テレビ録画用の外付けHDDやSSDのデータを新しい記録メディアに復旧する「テレビ録画復旧サービス」を案内しています。相談・診断・見積りは無料で、納品の時にスタッフが自宅を訪問し、復旧したメディアを元のテレビやレコーダーにつないで再生できるかを確認する、と書かれています(無償復旧の場合は、訪問せず郵送での納品)。バッファローは、データ復旧業者の中で、テレビの録画番組の復旧に対応している業者は非常に少ない、とも書いています。1社だけで決めず、診断と見積もりの条件を比べると納得して選べます。
データを失わないための備え
バッファローは、機械である以上いつか寿命が来るため、大切なデータは1台に置かず、複数の機器に保存するバックアップを勧めています。録画番組は、ダビングできるものをブルーレイなどに残す方法があります(録画番組のダビングのルール)。録画用HDDの選び方と登録の手順はテレビ録画用の外付けHDDの選び方と使い方、容量の目安はテレビ録画用HDDは何TBが正解?にまとめています。
症状の見分け方と対処は、外付けHDDの故障のサインと、やってはいけないこと、「フォーマットしますか」と出た時の対処、録画用HDDのデータを守るバックアップの考え方で詳しく説明しています。
まとめ
- 読めなくなったら、電源を切る。通電・再起動・フォーマット・復旧ソフトは、状態を悪くするおそれがある
- 修理に出す前に、データの取り出しを先に相談する(保証期間内にメーカーの修理センターへ送ると、検査でフォーマットされると書かれている)
- 録画番組の復旧は、削除データへの対応が難しい場合があり、再生できる形で戻るかは未確認。相談の時に確かめる
- 復旧サービスは、無料診断の範囲、見積もりに含まれるもの、復旧できなかった時の費用を比べて選ぶ


