D端子は、映像をアナログのコンポーネント信号で送る日本のテレビ周辺機器の端子で、D1からD5まであります。数字は、送れる映像の種類を表します。D1は480i、D5(正式規格ではないとする資料もあります)は1080pまで対応し、音声は送れないため別のケーブルが必要です。
この記事では、D1〜D5の違い、つなぐ前の確認、HDMIなど他の端子との違いをまとめます。
(確認元:ITmedia PC USER「ITmedia流液晶ディスプレイ講座II 第2回」のD端子の解説(2008年)、Wikipedia「D-Terminal」(EIAJ RC-5237・JEITA CP-4120の記載)、GAME Watch「PS3とXbox 360のD端子接続」の記事(2006年)。確認日:2026年10月29日。JEITAやメーカーの一次資料は未確認です)
D1〜D5が送れる映像
Wikipediaによると、D端子は1999年にEIAJ(のちのJEITA)が「RC-5237」として定め、その後JEITAの規格(CP-4120)にもなっています。名前の「D」は、コネクターの形がアルファベットのDに似ていることに由来し、デジタル(Digital)の頭文字ではありません。
| 端子 | 送れる映像 | 走査方式 |
|---|---|---|
| D1 | 480i(720×480) | インターレース |
| D2 | 480i・480p(720×480) | プログレッシブを含む |
| D3 | 480i・480p・1080i(1920×1080) | 1080iはインターレース |
| D4 | 480i・480p・1080i・720p(1280×720) | 720pはプログレッシブ |
| D5 | 480i・480p・1080i・720p・1080p | 1080pはプログレッシブ |
なお、ITmediaの解説は、1080pに対応するD5は搭載製品が多いものの、JEITAの正式規格ではないとしています(Wikipediaは階層表にD5を含めており、資料で扱いが異なります)。D5対応の表記は規格保証とは限らないため、組み合わせで映らない時は機器の説明書で対応範囲を確認してください。
数字が大きい端子ほど、小さい端子の映像も送れます。例えば、D4の端子は720pや1080iを扱え、1080pのD5の映像は扱えません。D3とD4を比べると、数字の大きいD4は720p、D3は1080iで、画素数の多さと走査方式が逆になります。GAME Watchの記事は、動きを重視するか解像度を重視するかで見え方の好みが分かれるとして、環境で見比べることを勧めています(筆者の評価です)。数字の大小だけで優劣は決められません。
D端子の特徴と、他の端子との違い
- 映像だけを送る:音声は別に赤白のピンケーブルなどでつなぐ必要がある
- 1本にまとまっている:コンポーネント映像(Y・Pb・Pr)の3本分の信号を1本にまとめ、走査線数や走査方式、画面比率を機器に伝える信号も含む
- D1〜D5は端子に表示や説明書で確認する:どのDに当たるかは、機器の説明書や端子まわりの表示で確認する
- アナログ信号:デジタルのHDMIとは信号の種類が違う
ITmediaの解説では、コンポーネント端子(3つに分かれた端子)とD端子を比べると、コネクターを3つに分けたコンポーネント端子のほうが高画質とされ、特にケーブルが長くなるほどD端子は画質が落ちるという見方が大きい、と紹介されています。
D端子の出力とコンポーネント端子(赤・緑・青のRCAなど)の入力は、信号の種類が同じため、D端子からコンポーネントへ分ける変換ケーブルが使えるとされています(Wikipediaの説明。原文の該当行は未確認のため、商品の仕様で対応を確認してください)。ただし、商品ごとに端子の形(オス/メス)と向きが違います。機器側の端子と突き合わせるため、商品記事(D端子メス→コンポーネントオス変換ケーブル0.3m)では、仕様欄で端子の形と向きを確認してください。この記事では、その商品がどの機器のどの端子につなぐ向きかは断定しません。
つなぐ前の確認
D端子の機器をつなぐ時は、次の点を確認します。
- 機器側のD端子の種類(D1〜D5)を、説明書や仕様欄で確認する
- 出力する機器の設定で、映像の出力形式(480i・480p・720p・1080iなど)を選ぶ
- 音声用のケーブルを別につなぐ
- 映らない時は、出力側の出力形式を、受け側が対応する範囲に下げる
Wikipediaは、出力側の機器が下位の形式をすべて出力できるとは限らず、例えば出力側がD4のみを出し、受け側がD1のみに対応している場合は映らない可能性がある、と説明しています。出力側の設定で形式を選べるかは、機器の説明書で確認してください。
ゲーム機のD端子ケーブルを探している場合は、機器ごとに対応するD端子の種類が異なります。例えばGAME Watchの記事では、PS3は1080p・1080i・720p・480p・480iの出力ができ、Xbox 360は同梱のD端子HDケーブルでD5〜D2の出力ができ、D5はバージョンアップで対応したと紹介されています(2006年の記事で、現在の仕様とは異なる場合があります。下の表はWikipediaの一覧で、範囲の書き方が異なります)。商品記事のPS3/PS2用D端子ケーブルのレビューと選び方も、あわせて確認してください。
D端子が使われてきた機器と、現在の使いどころ
Wikipediaによると、D端子はハイビジョンテレビ、DVD、ブルーレイ、D-VHSなどの日本向けの家電に見られる端子で、2000年代に地上デジタル放送や映像出力で広く使われました。そのため、今D端子を使う場面の多くは、昔の機器を残して使う時です。
| 機器の例(Wikipediaの一覧より) | 対応するD端子 |
|---|---|
| Wii | D2まで |
| PlayStation 2 | D1〜D3(D2出力はSCPH-50000以降のDVD-Videoのみ、D3出力は一部のソフトのみなど、条件あり) |
| Xbox 360 | D1〜D5(機種により異なる。Model Eは非対応) |
| Wii U | D2〜D5 |
同じ機器でも、出力できる形式はソフトや設定で変わります。表はWikipedia(英語版)の一覧の一部で、お持ちの機器の対応は説明書で確認してください。
HDMIのテレビにつなぐ時の考え方
最近のテレビにD端子がない場合は、D端子の機器をHDMI入力につなぐには、アナログ映像をデジタルに変換する機器が必要になります。単純な変換ケーブルとは仕組みが異なるため、購入前に商品の仕様で次の3点を確認してください(一般的な説明です)。
- 入力側の端子の種類(D端子か、コンポーネントか)
- 音声の入力端子の有無(D端子は映像だけのため)
- 入力できる解像度(480i・720pなど)と、出力できる解像度
D端子からHDMIへ直接変換する製品の有無は、今回の確認では扱っていません。HDMIの機器を赤白黄(RCA)のテレビにつなぐ、逆向きの場合は、HDMIを赤白黄(RCA)のテレビにつなぐ方法|変換器の仕組みと注意点で説明しています。
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まとめ
- D端子はアナログのコンポーネント映像を1本で送る端子。D1は480i、D2は480p、D3は1080i、D4は720p、D5は1080pまで対応する(D5は正式規格ではないとする資料もある)
- 音声は送れない。どのDに対応するかは、機器の説明書や端子の表示で確認する
- HDMIのテレビにつなぐには、アナログ映像を変換する機器が必要になる。入力端子、音声、解像度を仕様で確認する


