デジカメの「6400万画素」「8K」といった表記は、撮像素子の有効画素数なのか、記録できる画素数なのか、動画の解像度なのかを分けて読むと判断しやすくなります。画素数は細かさの上限を決める数字の一つですが、画質は撮像素子の大きさやレンズなどでも変わります。
この記事では、画素数の用語の違い、8K動画と静止画の画素数の関係、商品ページで確認したい点をまとめます。
(確認元:カメラ映像機器工業会(CIPA)「カメラ映像機器工業会ガイドライン」の画素数関連項目、総務省「4K・8Kとは」の資料、パナソニック「デジタルカメラ講座 第二十六回」、キヤノン「写真用語集:画素」、ソニー「進化するソニーのセンサー技術」。確認日:2026年10月29日。個別の製品の仕様は、各商品ページと説明書を優先してください)
画素と画素数の基本
キヤノンの用語集は、画素を「画像の最小単位」とし、デジタルカメラの画素数は「撮像素子に配置された画素の数」だと説明しています。例として、2,100万画素なら撮像素子に5,616×3,744=約2,100万個の画素が並んでいる、と書かれています。画素数は「横の画素数×縦の画素数」で出る数字です。
画素数が多いほど細部まで記録しやすくなります。パナソニックの講座は、デジタルカメラの解像力の限界は撮像素子の画素数で決まると説明しています。キヤノンは、一般的には画素数が多いほど画質は良くなる一方、1枚の画像容量も大きくなるため、処理するパソコンにも十分な性能が必要だとしています。
一方で、画素数だけで画質は決まりません。パナソニックの講座は、1画素が大きいほど取り込める光の量が増え、同じ解像度でも撮像素子の大きいほうがきれいな画像が得られるとしています。ソニーの解説も、同じ画素数なら撮像素子が大きいほど1画素あたりの面積を大きくでき、大きな画素は光を集めやすいと説明しています。
有効画素数・総画素数・記録画素数の違い
CIPAのガイドラインは、画素数の用語を次のように分けています。通販ページでは「万画素」とだけ書かれることもあるため、どの数字なのかを見分ける手がかりになります。
| 用語 | 意味(ガイドラインの説明) | 読み方のポイント |
|---|---|---|
| 有効画素数 | 撮像素子のうち、出力情報が最終的に静止画像のデータに有効に反映される画素の数 | カメラの撮像性能を表す時に第一に表示するとされる数字 |
| 総画素数 | 撮像素子が持つ画素の総数(撮像素子の仕様) | 撮像素子の説明にのみ用いる。カメラの性能を表す時は有効画素数を用いるとされる |
| 記録画素数 | デジタル記録媒体に記録される、一画面の構成画素数 | 補間などの画像処理で画素数が増えても、記録されるなら記録画素とみなされる |
パナソニックの講座(デジタルカメラ講座、撮像素子がCCD中心だった時代の古い解説です)も、総画素数は撮像素子の受光素子すべての数で、実際に画像の記録に使われるのは、アスペクト比に合わせたトリミングなどのため、それより少なくなると説明しています。この「画像用に使われる画素数」が有効画素数です。
表の「記録画素数」には注意が必要です。ガイドラインでは、補間などで画素数を増やして記録した場合も記録画素数に数えます。つまり、記録画素数が大きいことと、撮像素子そのものの画素数が大きいことは同じ意味ではありません。仕様欄に「最大〇〇万画素」のように書かれている時は、有効画素数なのか記録画素数なのかを確認します(ガイドラインは業界団体の指針で、通販ページの書き方まで決めるものではありません。一般的な説明)。
8Kの画素数と静止画の画素数は別の話
「8K」は、動画や映像の解像度の呼び方です。総務省の資料では、2K(現行のハイビジョン)は1,920×1,080=2,073,600で約200万画素、4Kは3,840×2,160=8,294,400で約800万画素、8Kは7,680×4,320=33,177,600で約3,300万画素とされています。8Kは2Kの16倍の画素数です。
この数字から分かるのは、8K映像の1コマ分は約3,300万画素ということです。静止画の「6400万画素」などの数字と、そのまま同じ意味ではありません。「8K」と「6400万画素」が並んで書かれていても、動画で8K解像度を記録できるのか、静止画の大きさを表しているのか、補間で大きくした数字なのかは、表記だけでは区別できません。商品ページの「動画の記録解像度」「静止画の有効画素数」の欄を別々に確認します。
商品ページで確認したい5つの点
- 「有効画素数」の記載があるか:「〇〇万画素」だけでなく、有効画素数と書かれているかを見ます。見当たらない時は「未確認」として扱います
- 撮像素子のサイズ(〇型・〇インチ):同じ画素数でも、撮像素子が大きいほど1画素が大きくなります(ソニーの解説)。撮像素子の「型」(「1/2.3型」「1.0型」など)の記載を探します
- 動画の記録解像度と静止画を分けて読む:「4K」「8K」は動画の解像度の呼び方です。静止画の画素数とは別の欄に書かれているかを確認します
- ズームの種類:光学ズームとデジタルズームのどちらかを見ます。デジタルズームは画像の一部を拡大する処理で、画素が増えるわけではありません(一般的な説明)
- 記録メディアと容量:画素数が多いほど1枚のデータは大きくなります(キヤノンの用語集)。使えるカードの規格はSDカードの規格表示の読み方で説明しています
通販ページで「画素数」と画質を切り分ける手がかりになるのは、まず以上の5点です。メーカー名やシリーズ名が同じでも、機種ごとに撮像素子の大きさは違います。
関連する機器の記事
仕様欄に「有効画素数」と撮像素子のサイズが書かれているかを見ながら読むと、記事の違いが分かりやすくなります。
- ソニー ZV-1M2(Vlogカメラ)
- 富士フイルム X-T30II(レンズキット)
- NBD 8K 6400万画素デジタル一眼レフカメラ
- Fesaymi 4K 6400万画素デジタルカメラ
- 8K 8800万画素デジタルカメラ
- Beho 5K 8000万画素デジタルカメラ
上のうち「8K」「万画素」を前面に出した商品は、商品記事の仕様欄で、有効画素数・撮像素子の型・動画の記録解像度がどう書かれているかを見比べてください。
まとめ
- カメラの性能を表す画素数は、有効画素数を見る。総画素数は撮像素子の説明用、記録画素数は補間で増えた分も含みうる(CIPAのガイドライン)
- 8Kの1コマは約3,300万画素(総務省)。動画の解像度の呼び方で、静止画の「万画素」とは別の欄で確認する
- 画素数が多くても、撮像素子が小さいと1画素は小さくなる(ソニー、パナソニック)。撮像素子の型とセットで見る
- 仕様欄で確認できない点は「未確認」のまま、購入前にメーカー・販売店へ問い合わせる


